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profile

  • 1973年生まれ
  • グラフィックデザイナーの仕事と並行して絵画作品の制作・発表を行う
  • 1999年 個展「旋回する太陽の真下で」ネッツトヨタ コミュニティーホール
  • 2000年 個展「風狂のバラッド」ぎゃらりー807
  • 2001年 個展「脳内番外地」ぎゃらり−807
  • 2003年 個展「魔法を信じるかい?(ステップアップ原画展)」西武ラ・フェスタ
  • 2004年 5人展「五つ星」ぎゃらりー807
  • 2007年 個展「summer drill」SUQ
  • 2008年 企画展「若手作家による青函交流美術展」BAYはこだて・青森県立美術館
  • 2009年 アートフェスハコトリにて個展「メランコリィ2001-2003」
  • 2009年 個展「N.E.blood21 隅田信城展」 気仙沼 リアス・アーク美術館
  • 2010年 個展「戯画」ギャラリー三日月・ギャラリーRe.mole
  • 2011年 世界堂「第7回世界絵画大賞」入賞
  • 2012年「道南美術の21世紀」出品 北海道立函館美術館
  • 2013年 日本劇団協議会2013年度公演「僕の町」イラストレーション
  • 2014年 流山児事務所30周年記念公演「どんぶりの底」イラストレーション
  • 2015年 active-Aミニアルバム「BigRiver」アートワーク・イラストレーション
  • 2016年 JRタワー「アートプラネッツ2016」出展
  • 2016年 絵本「幽霊船長と赤い人魚」自費出版

北海道函館市在住 1999年頃から画家・イラストレーターとして始動。
地元函館では作品発表の他に舞台やコンサートのポスター、CDジャケットの
イラストレーションなどを手がける。グラフィックデザイナーとしても活動中。

motive

 わたしたちが生きるこの世界について知ろうとすれば端的に生と死について理解を深めていけばいいんだが、それをシンプルにとらえ、日常的・恒常的に表現することはむつかしいので人は複雑な論理をたくさんこしらえてこの世界と折り合っていこうとする。政治だって宗教だってただのロジックにすぎない、ともいえる。芸術なんてものはその論理に、観念的・情緒的・精神的な念仏(メッセージ)を込めていろどり、さらにややこしくしてるんですが、作家それぞれの独自の切り口や世界観が面白いわけで、わたしたちはそこにこの世界にかんするなんらかのヒントを見いだそうとして楽しむ。もっと若い頃、生と死への考察や批評が欠如した表現はただのレジャー、軽薄に思えて、あえて反発しておりました。けども近年は年を食ったせいでもなかろう、そんなものたちの中にも見過ごせない何かが潜んでいるんじゃないかと思うこともしばしば。考えようによっては身の回りにあるすべてのものは生と死の問題を内包しているというか。それは本人のとらえかた次第というか。加齢臭防止スプレーやミッキーマウスのぬいぐるみからだって普遍的なストーリーを創造することができる。そんな境地にいけたら世界の見えかたが変わりそうなんだけど。  わたしが表現ということを意識して初めて描いた絵は高校生時分のものでそれは死んだ飼い猫が、あっちの世界でギターを奏でているというナイーブアートで(恥ずかしい)つまり鎮魂の絵だった。それが原点と言えば言えなくもなく、以来自分の描く絵の世界の多くでは何らか死んでる。生と死にまつわるエピソードを描くことがひとつのテーマとなっているようだが、その過程で超現実術主義とか神秘主義、エロスタナトス、虚無にデカダン、アヴァンギャルド、実存主義に形而上学・・・。色々つまんで影響受けて、生を表現するのにも死の場面を描くにも、どこか紋切り型になってしまうのが課題ともいえる昨今です。それを独自の表現として体得するには前述したような、かっこつきの芸術とは無縁におもえる題材に対しての想像力をやしなう、つまり他愛のないものにむけた真剣なまなざしてってのが大切なのかなと感じていて、それがややこしい表現とフラットに混在していれば面白いかなと思う。やくたいもない日常・通俗性、わたしがほんらい持ってる軽佻浮薄な精神と堅苦しさをうまく折衷できたらいいかなと近年は思いながら創作しています。
隅田信城