今年の春あたりから激烈にハマっているのが広沢虎造の浪曲でして。たまたま近所のBOOKOFFで、最近聴くもんないな、学芸のCDでも漁ってみるかってゴソゴソしてたらテイチクの日本の伝統芸能シリーズ・清水次郎長伝/秋葉の火祭り(上・下)が280円コーナーに並んでいたもんですから。買って即、その魅力に取り憑かれまして。CD20枚組の全集も買ったんです。以来ずっと、今も基本、カーステで。ヘビロテで。
和柄を身につけたり、骨董集めたりする、江戸趣味はまったくないんですが単純にその話芸のテンポと男臭い任侠話が面白いんですねぇ。独特のリズムと勧善懲悪・義理人情の美学がシンプルで、どこか陽気な虎造節。シビレテイマス。今回作った絵本にも浪曲の手法を取り入れてるんですが、今んとこ気づいたのはたったひとり。みんなもっと日本の伝統芸能を楽しもうぜ。ユーキャンの次郎長シリーズが解説なんかも付いていて親切かも。私の買った全集はCDを単にコピーしただけじゃんってな、素っ気ない装丁で別途アマゾンで解説集を求めたりもしました。大瀬半五郎の仇討ちとか収録されてるんで貴重ですけども。
「バカは死ななきゃ治らない」とか、森の石松の「寿司喰いねえ、江戸っ子だってねえ」とか有名な啖呵はいろいろありますが、わたしが好きなのは「いやな相撲取りだったなー」と、なぜか過去形でいまの状況に嘆息する次郎長とか、「わかったか!」って詰め寄る時の次郎長のテンション高めの感じとか「ありがとう存じます」は普段からビジネスメールなどでも使いますし、あとは「順をもって逆を倒す」美学とか「南蛮鉄の骨が〜ある」の決め台詞んとこに急にフシがつくとこですね。あとは・・・って。マニアックかしら。